Depth APIの概要
更新日時: 2026/04/29
健康と安全に関する推奨事項: 複合現実エクスペリエンスを構築する際、快適かつ安全なエクスペリエンスをユーザーに提供するため、開発者が自分のコンテンツを評価することを強くおすすめします。Depth(奥行)を使ったアプリの設計と開発を始める前に、
健康と安全および
設計に関する各ガイドラインをお読みください。
Depth APIには、アプリで環境を知覚するために使えるリアルタイムの奥行マップが備わっています。主に、仮想オブジェクトが現実世界のオブジェクトやサーフェスによって遮蔽されるようにし、実際の環境に溶け込んで見えるようにすることで複合現実(MR)を強化します。仮想コンテンツが現実世界の手前のレイヤーとして見えてしまうと、没入感が損なわれる可能性があり、それを防ぐためにもオクルージョンは重要です。
シーンモデルを利用すれば、リアルなオクルージョンを実現する複合現実エクスペリエンスをルーム規模で作成することができます。しかし、手や腕、他の人やペットなど、ユーザーのビュー内で動的に移動するオブジェクトのオクルージョンには対応できません。これらの動的要素をリアルにオクルージョンするには、Depth APIも使う必要があります。
| 用途 | Depth API | Scene API |
|---|
静的オクルージョン: 現実世界の環境のオクルージョンは、アプリの実行中は動かないまま(静的)で、手、人、椅子といった動く物体には対応しない。 | ✔ | ✔ |
動的オクルージョン: 現実世界の環境のオクルージョンには、ユーザーの手、ほかの人、ペットなど、動く要素(動的要素)が含まれる。 | ✔ | ✖ |
レイキャスティング: 光線と現実世界の表面の交差点を計算する。コンテンツ配置などの用途をサポート。 | ✔ | ✔ |
物理・衝突: 仮想ボールが実際にそこにあるソファにあたって跳ね返るなど、バーチャルコンテンツと物理コンテンツの間のインタラクション。 | ✖ | ✔ |
Depth APIの最小有効範囲は、約0.2メートル(20 cm)です。ヘッドセットから0.2メートル以内にあるオブジェクトや表面は、深度推定の信頼性が低くなります。複合現実エクスペリエンスを設計する際には、以下の点に注意してください。
- ユーザーに非常に近い位置(0.2 m以内)に配置されたバーチャルコンテンツは、現実世界のオブジェクトと正しくオクルージョンされない場合があります。
- ユーザーの手がヘッドセットに非常に近い場合、手のオクルージョンの精度が低下します。
- 近接インタラクションでは、深度ベースのオクルージョンに依存するのではなく、フェードやブレンドなどのフォールバック手法の使用を検討してください。
Depth APIの利用を始める前に、
パススルーについて理解する必要があります。環境の奥行を取得するには、パススルーが必須となります。
Depth APIにはMeta Quest 3またはQuest 3Sが必要です(それより前のヘッドセットはサポートされていません)。
Depth APIを使用する前に、プロジェクトがMeta Quest開発用に設定されていることを確認してください。アカウントの設定、ソフトウェアの要件、設定手順については、
VR開発用にUnityを設定するをご覧ください。
オクルージョンの概要では、Depth APIの最も一般的な使用事例を取り上げ、実装方法を手順ごとに説明しています。