設計

空間アンカー

更新日時: 2025/10/08

空間アンカーとは

空間アンカーを利用すると、物理世界の中に仮想コンテンツを固定することができます。つまり、特定の現実世界の場所(壁など)に仮想コンテンツを配置し、現実世界のオブジェクトのように、同じ場所に戻るたびに全く同じ場所に表示することができます。空間アンカーを使うと、デザイナーは複数の3D図面をGravity Sketchの所定の位置に固定できます。あるいは、友達のグループが「デメオ: ダンジョン アドベンチャー」のゲームの世界をテーブル表面に固定し、次の日に同じ設定に戻ってゲームを続けることもできます。
Spatial anchor

図1.1: 仮想コンテンツを物理世界に固定する

空間アンカーを使ってできること

コンテンツを物理空間に固定する

空間アンカーを使うと、複数のセッションにわたって仮想オブジェクトを固定することができます。つまり、宝探しや道探しなど、仮想オブジェクトを物理的な場所に固定する必要があるエクスペリエンスを作成できるということです。空間アンカーを使うと、コンテンツを再開し、ユーザーが前回終了したときと同じ実世界位置にコンテンツを復元することができます。
下の例は、物理テーブル上の状態を複数のセッションにわたって持続する仮想ゲーム「スライムボール!」を示しています。
Virtual game on a physical table

図1.2: 物理的なテーブル上の仮想ゲーム

動画1.0: 空間アンカー付きスライムボールのゲームボードは数日経っても維持されます。

物理的表面への配置

空間アンカーは、壁、テーブル、床などのセマンティックな表面と一体化することで、ルームスケールのエクスペリエンスを向上します。この一体化により、ユーザーの部屋が、ゲームプレイと生産性ソフトのどちらにも使えるキャンバスになります。開発者はドアなどの仮想オブジェクトを物理的な表面にアンカーできます。ユーザーがこの仮想ドアを開けると没入型ワールドにつながり、そこではキャラクターが物理空間にアクションを実行できます。

ほかのユーザーとの共有エクスペリエンス

共有空間アンカーを使うと、あるユーザーが作成したアンカーを、同じ物理空間にいるほかの人と共有することができます。これにより、複数のユーザーに共通のワールドロックされた参照フレームを作成して、ローカルのマルチプレイヤーエクスペリエンスを構築できます。例えば、2人以上で同じ物理テーブルに座って、その上で仮想ボードゲームをプレイできます。

同じ場所にいるローカルのマルチプレイヤーエクスペリエンスのデザイン

コロケーションとは

「コロケーション」という言葉は、2人以上のユーザーが同時に同じ物理空間に存在するあらゆるエクスペリエンスを表すために使われます。通常、2人(またはすべて)のユーザーは別々のヘッドセットやデバイスを着用し、バーチャルエクスペリエンスを共有しています。
重要なのは、コロケーションはプレイの状態を示すものであり、必ずしもフォームファクター、没入のレベル、あるいは現実体験の種類によって制限されるわけではないということです。完全に異なる没入型エクスペリエンスでも、ユーザーのコロケーションは可能です。

パススルーのほうが優れている理由

人と人が直接顔を合わせて交流することは、人間同士が意味のあるつながりを築く自然な方法ですが、完全没入型のエクスペリエンスは、ユーザーを周囲の人たちから物理的に切り離してしまう可能性があります。コロケーション対応の没入型エクスペリエンスにより、ヘッドセット内で独りで過ごす時間を減らして他者との交流を続けられるようになり、バーチャルでも対面でも、エキサイティングな体験を共有できます。

ユーザーがコロケーションのエクスペリエンスを共有する方法

コロケーションは同じ部屋で同じゲームをプレイするだけではありません。これまでに、以下の3つのコロケーションの「状態」が報告されています。
co-location states

図 1.3: コロケーションの異なる形態としては、共有スペースでの共有エクスペリエンス、別々のスペースでの共有エクスペリエンス、別々のスペースでの別々のエクスペリエンスなどがあります。

コロケーションのエクスペリエンスに関するデザイン上の考慮事項については、健康と安全のドキュメントをご覧ください。

コロケーションの原理

これまでのところ、どのようなものがユーザーをコロケーションのエクスペリエンスに引き寄せるか、どのようなアプリが「良い」、「効果的な」、「成功する」コロケーション体験を生み出せるかに関する理解をお知らせするために使えると考えられている判明した3つの原理があります。
  • 共有現実を確立する:「共有現実」とは、「誰かと共有する世界の理解であり、共有エクスペリエンスを通して育むことができます」。ユーザーがコネクテッドエクスペリエンスを共有するために同じファンタスティックな世界を経験しなければならないというわけではありませんが、コロケーションユーザーにとってはある程度重複したエクスペリエンスが存在する必要があるということです。
  • コロケーションをエクスペリエンスの必要な部分にする: 一緒にできることはたくさんあるとしても、必ずしもコロケーションによってエクスペリエンスが変化したり、エクスペリエンスの情報が得られるようになるという意味ではありません。複数の人が集まって一緒にプレイすると、エクスペリエンスがどのように変化し影響を受ける可能性があるか考えましょう。
  • 競争、協力、学習、ソーシャル共有の目標をユーザーに提供することにエンゲージメントする: ユーザーは競争を共有し、共同で物事に取り組み、何か新しいことを一緒に学び、時間を共有することに興味があります。これらの興味・関心に基づくエクスペリエンスを考えましょう。

共有空間アンカーUnityアプリとUnrealアプリ

コロケーション健康と安全サンプルアプリは、警告機能を簡単に実装できるように作成されています。アプリには方向性のあるパススルーやセグメント化されたパススルーなどの安全機能が含まれています。方向性のあるパススルーとセグメント化されたパススルーは、ヘッドセットの制限された視野によってブラインドになっている、周囲にいる他のコロケーションユーザーについての手かがりを出ししてくれる機能です。詳しくは以下のページをお読みください。

ケーススタディ: Discoverショーケースアプリ

GitHubで利用可能な新しいショーケースアプリDiscoverは、パススルー、シーン認識、安全性とモビリティにおけるコロケーションマルチプレイヤーエクスペリエンスのコンセプトを示しています。

動画2.0: 複数のユーザーが1つの共有設定でバーチャルゲームをプレイしている

注: ローカルマルチプレイヤーの他のユーザーに注意してください。詳しくは、健康と安全ガイドラインの「コロケーションにおける健康と安全のベストプラクティス」のセクションをご覧ください。
このアプリでは、以下のエクスペリエンスを紹介します。
  • 構築/共同構築経験: ユーザーは複数の仮想オブジェクトとやり取りしたり、周囲を見ながら何かを構築したりすることができます。その際、自然にやり取りしながら他のユーザーと協力することができます(例えば、実際に行うように他のユーザーにオブジェクトを渡すなど)。
  • ソーシャルウォッチング: ユーザーに仮想画面で動画を視聴する方法を紹介します。視聴体験を高める追加情報レイヤーを備えています。訪問者たちや、同じ物理的な場所にいない人たちとも一緒に視聴できるので、エクスペリエンスが向上します。
  • 共有物理空間: シーン認識を使うと、家族や友人が同じ物理空間を利用して、環境を活かした共有コンテンツを体験することができます。
各エクスペリエンスは、一人でも、同じ物理的な場所にいる人や異なる物理的な場所にいる人と一緒にでも、楽しむことができます。

次のステップ

エクスペリエンスのデザイン

パススルーの他の重要な要素に関する設計ガイドラインをチェックして、パススルーを使って行えることと、優れたエクスペリエンスを設計する方法を学びましょう。
  • 概要: パススルーの設計の基本を学べます。
  • 一般的なベストプラクティス: エクスペリエンスの設計を開始する方法、および仮想コンテンツとやり取りするためのベストプラクティス。
  • シーン認識: シーン認識を利用して現実世界をキャンバスとして使用します。
  • パススルー: パススルーを使って仮想オブジェクトを現実空間にブレンドします。
  • 健康と安全: 安全なエクスペリエンスを設計する方法。

エクスペリエンスの開発

以下に示すその他のドキュメントも、エクスペリエンスの開発方法を学ぶうえで役立ちます。

Unity

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